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2014年12月26日金曜日

Candy Rock Star をさわってみた#06 ~ バックスクリーン

Candy Rock Star を題材にユニティちゃんディレクター杯に参加しました。
開催終了後、作品制作過程での諸々をメモ。


■開発環境/ツール

Windows7x64
Unity 4.6.0f3
PC: CPU i3-2130 3.4GHz(Sandy Bridge) / RAM 16GB / HDD 5TB / SSD 128GB



■バックスクリーン

いわゆるライブ演出のバックスクリーンです。

バックスクリーン用のカメラがユニティちゃんの頭を追尾しており、その映像を映しています。
(Back Screen Camera Rig(Clone) の孫オブジェクトにカメラ Back Screen Camera があります)。


その際「それっぽい雰囲気」が出るようにフリッカーの効果が演出されています。

フリッカー: 一応補足しておくと、現実世界にてTVやプロジェクタをビデオ撮影するとちらついて見える現象が発生します。これをフリッカーと呼んでいます。(参考: Wiki フリッカー
ひとことでいうと「チラツキ」です。相互の垂直同期周波数の差異により発生します。



どうもこのフリッカー効果はシェーダーで実現しているようで、「Back Screen(Clone)」オブジェクトに付いているコンポーネントの「Back Screen」シェーダーで処理しているようです。
これは面白いですね、こんなこともできるのだな~と。



再生中にこの「Back Screen(Clone)」オブジェクトを選択するとシェーダーのパラメータ設定などが見えます。

今回の投稿作品ではこのパラメータを少しいじっています。


パラメータ 意味? 元値 新値
Base Level ベースの明るさ 0.4 0.1
Sprite Level ストライブの明るさ 5 5
Flicker Level チラツキ周波数デューティぽい 0.6 0.6
Flicker Freq チラツキ周波数 40 0



注目する点は「Flicker Freq」でのチラツキの周波数です。

多分元の値40は垂直同期周波数40Hzの意味と推察します。
オリジナルのCRSでは再生時概ね60fpsでていますので垂直同期周波数60Hzといえます。
それに対して40なのでこのズレ分がチラツキ加減を演出してることになります。


今回はこの「Flicker Freq」を0にしています。つまりチラツキ無しです。



■フリッカー演出を無しにした理由

今回ユニティちゃんは3体出しています。
この為バックスクリーンの前を遮りやすくなりました。
するとこのバックスクリーンのフリッカーが思いのほか目に付くように。

主役はユニティちゃんたちなので。フリッカーが妙に目立つのはよろしくないかなと。


他、最大理由としてうちのPCが非力だからです。


概ね fps60 出ているのですが、たまに60を割ることがあります。
(作品実装が進むにつれて徐々に落ちやすくなる傾向へ)
Flicker Freq は多分60fpsを前提に40に調整されているのでしょう。
ちょっと見え方もかわります。フリッカーが妙に見えるのはこのせいも若干あります。


そして最終的にフリッカー無しとすることを決定づけた理由がさらにあります。 

  • このフリッカー効果は結構高負荷
    このフリッカー効果を切ると約 10fps 以上軽くなります。
    作り込み終盤において fpsを気にしている所にこれはまさに神の救い(ぁ
    視覚的にも負荷的にも一石二鳥。

  • 動画エンコードに有利
    この常時ちらついている画像はエンコードには不利です。
    映像の時間軸における変化差分が小さい程エンコードには有利になります。
    チラツキが多いとその分余分にビットレートを持っていかれるので画像品質に不利になる可能性。


常に気にかけていたことについて


実は制作中、私的に常に気にかけていた点があります。

Unityの良さのひとつは高速なリアルタイム・レンダリングだと思うのですね(あくまで私的には。

3DCGがぬるぬる(?)動くのがなんかこう・・・良いんですよ。
(CRSがリアルタイムで動いてるのは少なからずインパクトがあると思います)
このぬるぬる感というのは欲を言えば80~120fps程度欲しいです。しかしさすがにこれは欲張りすぎ。

エンコードも考えると60fps出せれば恩の字です(というか充分。

つまり、ニコニコ動画には60fpsでアップロードしたい・・・、と考えていました。
そうでなければ私的にUnityの良さ=ぬるぬるさが出せないなぁと。


つまりこれ、Unity上でCRSを60fpsで動かしつつ、録画も60fps維持するってことですね。

ハイ、うちのPC性能ではきつかったです(汗;

きつめでしたが・・・諸々のチューンの末ほぼ60fpsで録画してます。
※ユニティちゃんに目いっぱい寄るようなカメラワークは実はfps的に一番厳しいようです。が、演出を優先したいのでなんとかしのぎきり(ごまかし)ました。
録画、エンコードについてはまた別の機会に書こうと思います。



変な話、PCが低性能だったが故にフリッカーの負荷に気づいたので、エンコードの助けになったといえなくも・・・ない・・・かな;。

そんなこんなでオリジナルCRSのフリッカーは申し訳なくもオフ状態にて収録しています。


2014年12月23日火曜日

Candy Rock Star をさわってみた#05 ~ ユニティちゃんのアニメ連動移動制御

Candy Rock Star を題材にユニティちゃんディレクター杯に参加しました。
投稿後、作品制作過程での諸々をメモ。



投稿作品ではユニティちゃんは3体出していますが、個々に個別の移動制御をしています。
(投稿作品: 【画質向上版 】ユニティちゃん3人で踊ってもらった



■開発環境/ツール

Windows7x64
Unity 4.6.0f3


※Unity及び関連の機能を全て把握してるわけではない為、技術的な間違いを含む可能性もありますので注意です、念の為。



■ダンス・アニメーション

移動の話の前にまずアニメーションについて。

ダンスのアニメーションはCandy Rock Star のプロジェクトの中に3種存在しています。
(/Assets/UnityChan/Animations/C86unitychan_~)

オリジナルのプロジェクトをUnity上で再生し「CandyRockStar(Clone)」モデルを選択&Animatorウィンドウを見ると、
  • 001_SAK01_Final
  • 002_SIM01_Final
  • 003_NOT01_Final
の3つの遷移設定が見えます。
実際にはデフォルトの「002_SIM01_Final」が最初から最後まで再生されています。
オリジナルでは他の2つのダンスは再生していないようで、素材として用意されているのかなと思いました。


今回の投稿作品では他の2種のダンスも活用しています。

センターのユニティちゃんはデフォルトのダンスアニメーション「002_SIM01_Final」を使用。
他の2体のユニティちゃんには他2種のダンスアニメーションで踊るようにしています。
ですので3体とも終始異なるダンスを踊っています。
他の2つのダンスはメインのダンスと絡むように見える動きもあり、それらを生かす感じでディレクションを心がけました。 
(結構な時間この3種のダンスは並列再生してガン見してました(笑;)



■Root Motion

再生中の「CandyRockStar(Clone)」を選択してInspectorを見ると、Animator欄の「Apply Root Motion」にチェックが入っています。

このチェックが入っているとアニメーションによる前後左右の3D座標移動が有効になります。
もしこれを外すとダンスはその場でのみ踊るようになり位置移動をしなくなります。
つまりユニティちゃんが元気にステージを走りまわらなくなります。

このアニメーションの位置移動は外部ツールでアニメーションを作成する際に決定されているので、Unity上ではいじれません。
(と思いますが、何か手があったりするのかな・・・とかちょっと気になりますけど。




■ダンスフォーメーション

3体のユニティちゃんを横に並べて3種のダンスをそれぞれで再生。概ねいい感じに踊ってくれます。
しかしちょっと相互にニアミス気味な時があり微調整をしたい感じ。

時間的に迷うとこでしたがやはり調整を加えたい。ついでにちょっと野望もあるので(謎。
そこで位置移動を加えるにあたり2つの案が浮かびました。
  1. ダンスアニメーションを修正する。
    最も正攻法(?)。ダンスアニメーションを外部ツールで修正し再度Unityにもってくる。しかしこれはなんらかの方法でアニメーションをUnityからエクスポートしないと加工できない気がします。
    元は多分Mayaあたりで作られてるのでは?と思うので、その元データが無いと難しそう(どのみちMayaは無いけど!BVHならあるいは・・・
    ひょっとするとUnityのアニメーションをBlenderに持ち込む方法もあるかもしれませんが、締め切りまで時間もあまり無い状況でコンバート関係で時間を費やすのは得策ではないと判断。

  2. iTweenを使って駆動
    みんなダイスキiTween♪
    これでお手軽に駆動できるんじゃないかと思ったら少し甘かったです。
    しかし結局これで実装しました。



■iTweenで駆動

Root Motion が有効になっているので、アニメーション再生によりユニティちゃんは前後(Z)左右(X)上下(Y)に移動します。
つまりアニメーションで3軸が変動します。


普通にiTweenで駆動するとアニメーションによる軸移動とで相互に位置座標を上書きしようとする為、おかしい動きになります。

そこで「現在の座標」に対してオフセット(相対移動)で駆動すればそれっぽい動きになるだろうと考えました。

ここで問題点が。

iTween での相対移動指定の方法がわかりませんでした・・・。
何か方法があるのか、本当に機能上できないのか1~2時間程度ネットで調べても判明せず。

時間が勿体ないのでやむなくiTweenのコールバックを使い自前で相対移動を実装しました。
(参考: Unity - iTween メモ

当初この方法をすぐ採用せずiTweenの機能(&オブジェクトの本来(?)の基準座標位置を得る方法も)を探した理由は、単純に実装すると相対移動による累積誤差で徐々にずれていく可能性を危惧した為です。
誤差分を要所で減らす工夫もできそうですがゼロにはできないだろう、と。

しかしもはや時間も無いのでこれでいけるとこまで実装してみるしかない。累積誤差がでたら各イベント制御側の移動量指定分に補正量も埋め込んでいくしかないという考えで。

結果的にステージ上では全くわからないので、今回の用途では誤差分は心配する程のことではなかったようです。

※後にして思えば、アニメーション駆動の親オブジェクト内に子オブジェクトを入れて、子のローカル座標をiTweenで駆動すれば誤差無しで制御できるような気がしました。
ということは、CandyRockStar(Clone) はAnimator駆動のままで、その中の Character1_Reference のローカル座標をiTweenで駆動してやれば良かったのかも・・・。





■その他こもごも

そんなわけで3体のユニティちゃんはダンスアニメーションに対して、さらに3軸相対移動が可能な実装がされています。

と、いうことはユニティちゃんは上下方向にも動けるってことです。と、いうか動かしたかったので。
(ゲーム開発プラットフォームなUnityなわけですし、キャラクタ移動制御くらいできないでどうする・・・ですよね)


冒頭0:26付近でセンターのユニティちゃんが右手を振り上げて小ジャンプするシーンがありますが、ここで上方わずかに相対移動でジャンプ分をブーストしています(地面からより離れています)。
カメラアングルが足元を写してないのでわかりにくですが・・・;
(最終的に左のユニティちゃんとの被写界深度のカメラ焦点遷移を優先したアングルにしたので・・・;)



この小ジャンプをより演出する為に、0:23からのスピン後のバックステップでも後方に相対移動を追加。そこから前方へ戻る際も相対移動追加で勢いよくステージ手前へ移動、先の小ジャンプにつなぐようにしています。

0:32付近のバンザイしてるところが左右のユニティちゃんよりもセンターのユニティちゃんが高く飛ぶのでわかりやすいです。ここでも上方に相対移動させてます(その後すぐ下方に移動も)。



他、前後、斜め一列などのフォーメーションは元のアニメの動きに対して違和感ないような(バレないようなw)タイミングでこっそり相対移動させています。
(一応カメラで全景を写しても違和感ないように移動はつないでます。後でニコニ立体に視点変更可にして上げようかなと思っていたので。しかしバイナリサイズ制限があったとは・・・)

これらのタイミングをイベント化する作業が地味に大変でした。


個々の制御は自前の時間経過によるイベント発行部から、iTween駆動部へトリガーを与えて開始。
iTween駆動部には「指定時間内に指定の相対距離を移動」というパラメータを与えて制御を行っています。

非常に原始的な方法なので、ジャンプ上りと、ジャンプ下りは別イベントです。つまり数フレーム単位でイベント発生を人力で組んでいます。

つまり最終的なイベント発生タイミングの調整が大変な作りです;
※とにかくシステムとしてまずは稼働させないと締め切り時間が~なので。イベントタイミング作成は最悪物量=時間次第(1日は24時間!)なので気合で!な方針で(苦笑


ユニティちゃん3体のダンスフォーメーションはこれで駆動しているのでイベント発生タイミングと移動量、速度の調整は、やはり予想通りそれなりに時間を費やすこととなりました;

しかし最低限の移動の自由度は確保できたのでやはり実装おいて良かったと思います。
最終調整段階で動画の出来映えに(私的な満足度的には)関係する要素のひとつになっていたと思います。

2014年12月22日月曜日

Candy Rock Star をさわってみた#04 ~ レーザー

Candy Rock Star を題材にユニティちゃんディレクター杯に参加しました。
投稿後、作品制作過程での諸々をメモ。



レーザー類をちょっとだけ滲ませて(?)目立つように改造してます。

■開発環境/ツール

Windows7x64
Unity 4.6.0f3



■Laserオブジェクト

レーザーの照射部分は1つのプレハブから生成しているようでいくつかの箇所から照射されています。ステージ上の複数のスピーカー Rings、ステージ外郭を周回する Orbit Outer/Inner など。
(生成後のレーザー部: Laser(Clone))



大元のLaserに「何か」を施せば全てのレーザーに反映されそうと推察。




■目的の効果

レーザーの照射部分をもっと滲ませて(?)ビームの発光感を出したい。
できれば既存オブジェクトを生かしつつ。

Point Light を新設し、Laserオブジェクトに強力な光源を当ててトバして発光感を出そうと(安易。
Point Lightの追加は負荷が上がる可能性がありそうですが、結果的に思ったほどではなかったのでそのまま採用。
※シェーダーとかパーティクルを使うとか別な方法もありそうな気はします。



■作業

ステージ中心の床少し上に Point Light を新規に設置。

このままだとUnityちゃんや他のステージ機材にも影響してしまうのでレーザー用にレイヤ「Laser」を作成。
Point Light はレイヤ「Laser」に配置、Intensityは最大値に設定。







Assets にある Laser(Clone)  の生成元 、

Project > UnityChanStage > Effect > Laser > Laser

のレイヤ指定を「Laser」へ変更。これでレーザー部分の発光が増加。



他、動的にスピーカーの Rings もレイヤもStage  <-> Laserに移して発光増しの演出を制御。




■補足

あとから思いましたが、このレーザー類の滲みは動画エンコードには不利だったんじゃないか、と。
エンコード重視なら元のままの方が良かったかもしれません。

が、やってみたかったのでしょうがない(´∀`)



2014年12月18日木曜日

Candy Rock Star をさわってみた#03 ~ ヘッドセット追加

Candy Rock Star を題材にユニティちゃんディレクター杯に参加しました。
投稿後、作品制作過程での諸々をメモ。


当初ヘッドセットは作業の優先順位を低く位置付けしていました。
無くても一応成り立ちますし。

他にもっと必須事案があるわけで(カメラとかステージ効果とか)。

しかしテクスチャを変えてダンスの具合などを見ていたら、どうしても、


つけてみたいんじゃ~ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃


な気分になってしまったので・・・。

凝らない、こだわらない、超速で作る、の条件を自分に課して製作。


■開発環境/ツール

Windows7x64
Unity 4.6.0f3
Blender 2.72b



■参考資料探し

ヘッドセットなんてマジマジみたことないし、ましてやステージ用などまともに見たことない。

と、いうことでネットで製品や着用状態などをチラチラ見てみる。

見れば見るほど細かい造形が気になりだす > 作りこみたくなる。( ゚д゚)ハッ! マズイ;
(こだわりすぎて完成しないパターンの典型)


■完成しなければ負け

と、いうことで完成させることを重視な方向に思考転換(と、いう名目の手抜きへ

だいたいヘッドセットは耳からぐるっとまわして固定してる感じですが。
耳とかややこしい3次元形状のところはこの際相手にしたくない。

首=円柱をぐるっとまわして固定。こういう感じで造形へ。

リアルで固定できるのコレ?という疑問はこの際置いておいて。


テクスチャはもはや「描かない」ことに。
(Bodyテクスチャの隙間を利用して描き込むこともできそうですが)。

Bodyテクスチャに間借りします(というか借用?)。




ヘッドセットのUV展開をBodyテクスチャの「それっぽい」ところに調整。
モデルの様子を見つつだいたいの感じに。

これだとマテリアルごと共用できるのでドローコールも増えず一石二鳥。

ユニティちゃんモデルの首まわりに置いてBlender上で合わせこみ。


CRSユニティちゃんはBlender2.7.2bでそのままではインポートできない為、既にインポート済みの従来のユニティちゃんモデルを使用。この辺の部位形状に差異はないようです。


■組み付け

ヘッドセットの組み付けはUnity上で行いました。
(CRSモデルの Blender へインポート、組み付け、エクスポート、ユレモノ設定など面倒なので)

ヘッドセットを Blender から FBX でエクスポート。
CRSのプロジェクトを開いて Unity の Asset に放り込んでインポート。


Asset > UnityChan > Prefabs にある CandyRockStar がユニティちゃんのモデル。
このプレハブを一旦Hierarchyにドラッグ&ドロップしてシーンへ。


シーンに置いたCRSユニティちゃんのボーン階層で、

Character1_Reference > Character1_Hips > Character1_Spine > Character1_Spine1 > Character1_Spine2 > Character1_Neck > Character1_Head

までを展開。

この Character1_Head にヘッドセットを放りこんで組み付け。
これで頭部の動きに連動。
※造形は首固定で組み付けは頭部なのは突っ込まない方向で。


位置、角度は手動で適当にぐりぐりして位置決め。
(この位置、角度はメモしておいて、他2体も同じように組み付け)。

できたら、Hierarchy から Asset にドラッグ&ドロップで保存。以後このプレハブを使うようにする。
シーン上に残っているユニティちゃんは不要なので削除。






なんかブログで書くと長いですが、所詮シリンダー2個でヘッドセット造形、ユニティちゃんにくっつけてるだけだったり。

他、ダンス動作での干渉確認、追加で2体分プレハブ作成。



アクセサリ類はこの方法で簡単に追加できそうですね。

Blender へのユニティちゃんモデルのインポート/追加作成/エクスポートはいろいろ面倒なので。


2014年12月16日火曜日

Candy Rock Star をさわってみた#02 ~ テクスチャ

Candy Rock Star を題材にユニティちゃんディレクター杯に参加しました。
投稿後、作品制作過程での諸々をメモ。


ダンスユニット的にユニティちゃんを3人用意する。

1体はオリジナルのままでセンター配置。これはもう決まりで。

あと2体をテクスチャのみ変更で違うタイプを作る。


■開発環境/ツール

Windows7x64
Photoshop 5.5 (メイリオ系は使えないですがWin7でも動作します)

今となっては5.5は低機能なのでGIMP2等の方が機能ははるかに上だと思います。
5.5を使ってる理由は「慣れてるから」と、だいたい使う機能が限定的なので。

つまり「高度なこと」はしないからです(笑。

ちなみにElementsは透過レイヤが使えない為お蔵入り。


■テクスチャ変更部分検討

できるだけ3人ユニットとして「統一感」を維持したい感じで検討。

主要部分は、
  • ジャケット
  • 水着(?)・ニーソ
  • スキン
ツノ(触覚?)はユニティちゃんのアイデンティティ(?)なので今回はいじってません。バンダナの色もそのまま。
ユニティちゃんがユニティちゃんであるには「ツノ」は最重要パーツなので!

靴もそのままです。上下の先端を同じ配色にしておいた方が安定感(?)がありそうなので。
エフェクター類は悩むところでしたが、悩むくらいならいじらないことに決定。



■配色検討

※ちなみに色彩関係においては素人です。専門家さんだときちんとした理論に基づく色彩設計の仕方があると思います。以降あくまで私的な主観に基づいています。


CRSユニティちゃんをまじまじ見ます|д゚)ジー。

カラーバリエーション作成は配色でどうしても迷ってしまうので、ここは色相環(マンセル図)を利用して方向性を決めてしまいます、時間もなかったので。(→ 参考: Wiki 色相環

オリジナルのユニティちゃんの配色を見るとだいたいこんな感じ。


水着は髪の色の補色位置にきっちり選択されてます(さすがプロデザイン)。
補色は反対色なので相互に目立たせやすい色でよく使われます。


ジャケットは2つの中間となる色相環角度を取っています(ほぼ90度位置でバランス)。
(ちなみに目は緑系なのでさらにジャケットの対向位置にありバランスしています)。

と、いうことがなんとなく見えたところで独断と偏見で、




ユニティちゃんTypeA(右担当):
  • 髪色はオリジナル(C髪)から時計回りずらして薄緑系に。
  • 水着は半時計まわりにずらして緑系に。

ユニティちゃんTypeB(左担当):
  • 髪色はオリジナル(C髪)から半時計回りずらして赤系に。
  • 水着は時計まわりにピンク系に。

と、それぞれをオリジナルの色位置から一定角度ずらすということでだいたいの色調の方向性を決定。
2体はそれぞれ近い色相角度内に収めることで個々で親和性(?)を持たせる感じに。
それでいて3体の配色が一定の色相角度を保っているのでそこそこ(?)チグハグにならない程度にバランスするはず(すればいいなぁくらいな感じで)。

ちなみにステージ向かって左をTypeB(ピンク系)にしたのは一応ちょっとだけ理由があります。

おおむね現代人は左上からモノを見るクセがついているので(上>下。左>右で文字を読むので)左は一応目につく=派手さアピールしやすいので、そこにピンク系を配置。
ステージ右は落ち着いた感じで緑系を配置にと考えました。

実はSAK01のダンスはおとなしめ系なのでこの時点で緑のTypeAにアサインするつもりでいました。
なおかつSAK01ダンス中のキメポーズは右斜めからのアングルがカッコいい。
そうなると右斜めからSAK01のキメポーズ撮影となり、右に配置すべきだろうということで確定。
【画質向上版 】ユニティちゃん3人で踊ってもらった 2:40付近からのポーズ等)


■作業もろもろ

○ジャケット

チェック模様やボタン類の目立たないところだけを変更程度。
ベース色の赤はそのままで3人ユニットとして「統一感」を維持。

この辺はアイマスのコス等を見ると感じるところです(アイマスやったことないですが)。
カラースキーム的に色は全員同じ色採用で統一感を維持。コスのデザイン差異=形状差異で同一性軽減。こういう設計をしているように感じます。



今回ジャケットデザイン変更=メッシュ修正はしないと決めているので形状はそのままです。

結果的に細かい点を少しだけいじりました。
  • ユニティちゃんTypeB(左担当):
    赤に白は王道なのでチェック模様の白はそのままにピンクを少しのせています。
    ただしベタ塗りだと安っぽくなりそうなので、ラメ的(?)な柄としてステンドグラス・フィルタを細かい目で生成。
    これをチェック模様白部分だけを抜いて下地調整、オーバーレイ、スクリーンなど3層で重ねています。
    オリジナルテクスチャには光沢も描きこまれているのでオーバレイ、スクリーンなどでその光沢描きこみも残す為です。

  • ユニティちゃんTypeA(右担当):
    赤に緑系なのでチェック模様の白部分を黒にして落ち着いた感じに(赤黒チェック柄)。
    黒ベタは安っぽくなりそうなので、皮のような模様をフィルタで生成。下地調整、オーバレイなどで重ね合わせ。その他はTypeB同様な感じで処理。



他、ジャケット/パンツの裾のボワぽいところも同様な感じで処理。

結果的に動画では「全く」わかりませんねコレ(汗;
作ってるときは楽しかったのでイイデスケドね(ボソ;


○髪


髪は最も個性付けしやすいところで重要パーツ。
とりあえず「髪をメッシュ気味」にするというのは私的に確定事項でイメージ。

まずはTypeBのピンク系がやりやすそうなので先にチャッチャと処理。
  • 濃いめのキャンディ・レッド(?)と白でグラデーション作成。
  • 明るめのピンクと白でグラデーション作成。
この2枚をオリジナルを下地にした上に乗算や焼きこみで重ねます。
さらにオリジナルの色調調整と、重ね位置(UVとグラデの位置具合)などを調整しつつ、ロングの毛先、生え際、左右の毛先などの位置と色加減も合わせこみ。

このとき髪のUV配置を3Dツールで確認した方が調整が確実ですが、これくらいならUnity上で貼って様子をみればだいたいすぐ合わせこめると思います。
一応グリッドテクスチャを一時的に重ねて貼り込んで位置確認しつつで処理。
(グリッドテクスチャ=格子状で全マスに番号がある。貼ると位置関係が見える)

TypeAも同様な感じで作成。
こちらはベースにかなり明るいエメラルド・グリーンを使ったので、顔左右の毛先は引き締まるように青入れ。
緑青系は難しいですが、結構TypeAの髪色は気にいってます。




○水着・ニーソ

  • ユニティちゃんTypeA(右担当):
    ブラはやや明るめの緑系(ジャケに黒を入れたので少し目立たせる方向に)。
    ニーソは暗い濃い緑で引き締めて、足元はあまり主張させない。
    同一色の使い重ねがしつこいとチープ感がでやすいので地味にメリハリを。

  • ユニティちゃんTypeB(左担当):
    ジャケ、髪が既に赤系なのでブラは明るさ抑え気味な若干暗めのピンクに。
    ニーソは濃い目で輝度は微落としたちょっと重さ(?)のあるピンク。

ブラの黄色いロゴ、星マークは全て黄色系で統一感を補助。
ただし全て少しずつ黄色は異なり、ベース生地の色に合わせて微調整。


○目

一番時間がかかったところです。

ちなみにオリジナルユニティちゃんの目は左右対称形ではありません。若干差異があるようにきちんと描かれています。

  • ユニティちゃんTypeA(右担当):
    ライトブルー系になるように、色調調整を繰り返し調整。
    一応逆光フィルタで輝きぽいものを描き込んでます。→ 動画では確実にわからないですが;

  • ユニティちゃんTypeB(左担当):
    ピンク+イエロー系になるように色調調整を繰り返し調整。
    ちょっと突っ込みどころがありそうですが、時間もなかったのでそこそこでFix。 




○スキン

  • ユニティちゃんTypeA(右担当):
    とにかく色白にしたかったので、かなり白めに調整してます。
    腰の星(☆)マークも緑にしますが若干色調を変える(他の緑と同一だと安っぽさがでるので)。


  • ユニティちゃんTypeB(左担当):
    服、髪が赤系なので、スキンはやや暗めの微赤系に調整。※動画だとこれもまず気づかないかも。
    腰の星(☆)マークは気持ち薄めのライトピンク。スキンの色調を暗めにしたのでここはワンポイントで少し明るめに。



ちなみにTypeAだけは顔に☆マークやほくろが描き込まれています。
※これも動画だと確認困難ですが、意図的にわかるかもしれないカメラアングルを仕込んでます。







結構テクスチャで印象がかわるのでこれはこれでやってて面白い作業ですが。
あんまり長時間こだわり過ぎると飽きてきてモチベが下がるので。
そこそこでFixしてしまうのがコツな気がします。



■脇の下破れ問題

これは結構早期に気づいていましたが放置してました。そもそも元のユニティちゃんがそうなっているわけですし。

ですが、ダンス中のキメポーズなところで確実に見えるのです。
いや、むしろ「見せている」ようなポーズのときがあるんですね。


これくらいならまだいいですが、

こっちは正面向きで完全に見える位置ではみでているので。


対策方法はいくつか考えられます。

  1. メッシュの頂点調整でスキンがはみ出さないようにする。
    → 今回メッシュはいじらないと決めてるので却下。
     
  2. はみ出ているスキンのテクスチャ面だけ透過にする。
    → 元RGBをRGBAにすることになる。体全体のスキンがRGBAになるので負荷増が予想されるので却下。負荷増えるくらいなら今回は放置にする。

  3. はみ出ているスキンのテクスチャ面に「上着の絵柄」を描きこむ。
    → 多分最もバランスのとれる解決策。しかし描き込むのが面倒だな~。重ねて焼きこむとかBlenderでやらないとかなぁ・・・日数もないし;
     
  4. はみ出ているスキンのテクスチャ面を上着の色でベタ塗りする。
    → かなり手抜きですが、動画上ではわかりにくいです。少なくとも何も対策しないよりは充分効果あり。
と、いうことで案4を採用。

グリッドテクスチャをスキンテクスチャ代わりに貼り付けて位置を特定します。
こんなテクスチャです。全マス内に番号が描かれています。



問題のポーズの状態でこれをスキンがわりにUnity上で貼って位置をだいたい特定します。

これで位置をメモしておいて、Photoshop上で元のスキンにグリッドテクスチャを重ねつつ位置を確認。
そこを問題箇所周辺の服の色でベタ塗りします。





ベタ塗りを適用した状態が右の2つです。

これなら作業がすぐ済むし意外と効果があります。

まじまじ見ると服の黒線が見えなくなるのでちょっと怪しく見えますが。
実際ダンス中はかなり気づきにくいです。元の状態に比べれば充分効果があります。

と、いう超手抜き超低工数で対策をしています。


しかし、

動画を見て、こんなことに気づいてる人は多分皆無でしょう(泣;


まぁどうでもいいといえば、どうでもいいことなので・・・。

ま~対策も短時間で済んでいるので良しです、自己納得で(笑。

ちなみにこれ以外でもはみ出ているシーンはありますが、他は今回のダンス&カメラ視点ではわかりにくそうだったのでスルーです。


スペキュラ、ノーマルマップはオリジナルをそのまま使用。特にいじる必要性もなかったので。

だいたい主にテクスチャ関連の修正はこんなところ。
たいしたことはしてないですね・・・。