開催終了後、作品制作過程での諸々をメモ。
■開発環境/ツール
Windows7x64Unity 4.6.0f3
PC: CPU i3-2130 3.4GHz(Sandy Bridge) / RAM 16GB / HDD 5TB / SSD 128GB
■バックスクリーン
いわゆるライブ演出のバックスクリーンです。バックスクリーン用のカメラがユニティちゃんの頭を追尾しており、その映像を映しています。
(Back Screen Camera Rig(Clone) の孫オブジェクトにカメラ Back Screen Camera があります)。
その際「それっぽい雰囲気」が出るようにフリッカーの効果が演出されています。
フリッカー: 一応補足しておくと、現実世界にてTVやプロジェクタをビデオ撮影するとちらついて見える現象が発生します。これをフリッカーと呼んでいます。(参考: Wiki フリッカー)
ひとことでいうと「チラツキ」です。相互の垂直同期周波数の差異により発生します。
どうもこのフリッカー効果はシェーダーで実現しているようで、「Back Screen(Clone)」オブジェクトに付いているコンポーネントの「Back Screen」シェーダーで処理しているようです。
これは面白いですね、こんなこともできるのだな~と。
再生中にこの「Back Screen(Clone)」オブジェクトを選択するとシェーダーのパラメータ設定などが見えます。
今回の投稿作品ではこのパラメータを少しいじっています。
パラメータ | 意味? | 元値 | 新値 |
Base Level | ベースの明るさ | 0.4 | 0.1 |
Sprite Level | ストライブの明るさ | 5 | 5 |
Flicker Level | チラツキ周波数デューティぽい | 0.6 | 0.6 |
Flicker Freq | チラツキ周波数 | 40 | 0 |
注目する点は「Flicker Freq」でのチラツキの周波数です。
多分元の値40は垂直同期周波数40Hzの意味と推察します。
オリジナルのCRSでは再生時概ね60fpsでていますので垂直同期周波数60Hzといえます。
それに対して40なのでこのズレ分がチラツキ加減を演出してることになります。
今回はこの「Flicker Freq」を0にしています。つまりチラツキ無しです。
■フリッカー演出を無しにした理由
今回ユニティちゃんは3体出しています。この為バックスクリーンの前を遮りやすくなりました。
するとこのバックスクリーンのフリッカーが思いのほか目に付くように。
主役はユニティちゃんたちなので。フリッカーが妙に目立つのはよろしくないかなと。
他、最大理由としてうちのPCが非力だからです。
概ね fps60 出ているのですが、たまに60を割ることがあります。
(作品実装が進むにつれて徐々に落ちやすくなる傾向へ)
Flicker Freq は多分60fpsを前提に40に調整されているのでしょう。
ちょっと見え方もかわります。フリッカーが妙に見えるのはこのせいも若干あります。
そして最終的にフリッカー無しとすることを決定づけた理由がさらにあります。
- このフリッカー効果は結構高負荷
このフリッカー効果を切ると約 10fps 以上軽くなります。
作り込み終盤において fpsを気にしている所にこれはまさに神の救い(ぁ
視覚的にも負荷的にも一石二鳥。
- 動画エンコードに有利
この常時ちらついている画像はエンコードには不利です。
映像の時間軸における変化差分が小さい程エンコードには有利になります。
チラツキが多いとその分余分にビットレートを持っていかれるので画像品質に不利になる可能性。
■常に気にかけていたことについて
実は制作中、私的に常に気にかけていた点があります。
Unityの良さのひとつは高速なリアルタイム・レンダリングだと思うのですね(あくまで私的には。
3DCGがぬるぬる(?)動くのがなんかこう・・・良いんですよ。
(CRSがリアルタイムで動いてるのは少なからずインパクトがあると思います)
このぬるぬる感というのは欲を言えば80~120fps程度欲しいです。しかしさすがにこれは欲張りすぎ。
エンコードも考えると60fps出せれば恩の字です(というか充分。
つまり、ニコニコ動画には60fpsでアップロードしたい・・・、と考えていました。
そうでなければ私的にUnityの良さ=ぬるぬるさが出せないなぁと。
つまりこれ、Unity上でCRSを60fpsで動かしつつ、録画も60fps維持するってことですね。
ハイ、うちのPC性能ではきつかったです(汗;
きつめでしたが・・・諸々のチューンの末ほぼ60fpsで録画してます。
※ユニティちゃんに目いっぱい寄るようなカメラワークは実はfps的に一番厳しいようです。が、演出を優先したいのでなんとかしのぎきり(ごまかし)ました。
録画、エンコードについてはまた別の機会に書こうと思います。
変な話、PCが低性能だったが故にフリッカーの負荷に気づいたので、エンコードの助けになったといえなくも・・・ない・・・かな;。
そんなこんなでオリジナルCRSのフリッカーは申し訳なくもオフ状態にて収録しています。
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